赤ちゃんにはちみつを食べさせてはいけない!と妊娠中や出産後のママは言われていると思います。
なぜ、栄養が豊富で美味しいはちみつを赤ちゃんに食べさせてはいけないかというと、赤ちゃんにははちみつに含まれる可能性があるボツリヌス菌が危険だからです。
では、そのボツリヌス菌がなぜはちみつに含まれている可能性があるのか紹介していきます。
Contents
ボツリヌス菌ははちみつ以外にもいる
ボツリヌス菌って何?
そもそもボツリヌス菌とはどういった菌なのか、知っている人は少ないと思います。
ボツリヌス菌は、土や水の中など広範囲で分布いてる嫌気性菌で熱に強い芽胞で形成されています。
嫌気性菌は、酸素がなくても生育ができる細菌のこと。
ボツリヌス菌の芽胞は酸素が少なくなったところで発芽し、増殖が起こり毒が作られます。
芽胞(がほう)って何?
細菌が自分が生きられる環境でない場合に、硬い殻に包まれて眠っています。
その、包まれている殻のことを芽胞といいます。
ボツリヌス菌は自然界では、その芽胞に包まれていないと生存できません。先に説明した様に、ボツリヌス菌は嫌気性菌なので酸素が少なくなると発芽して菌が増殖し毒素を出します。
なので、真空パックや缶詰などもちゃんと処理してあるものでないとボツリヌス菌が発芽し増殖してしまいます。ボツリヌス菌が増殖するととても臭いガスを出すので、缶や真空パックがパンパンに膨らんで、変な匂いがしたら食べるのはやめましょう。
ボツリヌス菌の出す毒はかなり強い毒性があり、菌が増殖した食材を食べると大人も食中毒になり危険なので気を付けてください。
はちみつはなぜボツリヌス菌が入っている可能性があるのか?
ボツリヌス菌は土や水の中など広範囲で存在しています。
なので、ミツバチにボツリヌス菌が潜んでいるわけではなく、花蜜の中にボツリヌス菌の芽胞が入り込んでいるということです。
大体、はちみつには5%から10%の確率でボツリヌス菌が入っているそうで、けして全部のはちみつに入っているわけではないですが万が一があるので赤ちゃんには絶対に食べさせないようにしてください。
なぜ赤ちゃんだけボツリヌス菌による乳児ボツリヌス症にかかるのか
一般的に、大人がボツリヌス症にかかることは滅多にありません。それは、腸内環境が発達しているから。
しかし、食べる前にボツリヌス菌が増殖し毒を出している食材は食中毒になるので危険です。
赤ちゃんは腸内環境がまだ発達しておらず、免疫の仕組みも完全にできあがっていないためボツリヌス菌に負けてしまいます。
また、腸のあたりは酸素濃度が薄いためボツリヌス菌が発芽し毒素をだすための条件が揃ってしまいとても危険です。
脱力状態
哺乳力の低下
泣き声が小さくなる
顔が無表情になる
もし乳児ボツリヌス症にかかってしまったときは、命の危険もあるのですぐに病院に連れていき、適切な処置をしてもらうようにして下さい。
はちみつは一歳過ぎてから
赤ちゃんも一歳過ぎると、母乳やミルクから離乳食になっていき腸も発達します。
はちみつには、子供が食べても生育にいいビタミン・ミネラルが含まれているのでおやつなどに食べさせてあげるのもいいと思います。
一歳過ぎるまでは、乳児ボツリヌス症にかかる危険があるので、いくら体にいいからといって
与えるのは絶対にやめてください。
大人はどんどんはちみつを食べてもらって構いませんが、食べた後のはちみつや使ったスプーンはしっかり片づけてもらって赤ちゃんの口に入らないように注意してください。
まとめ
今回は、なぜはちみつの中にボツリヌス菌がいるのか紹介しました。
ボツリヌス菌はミツバチが原因でなく、さらにはちみつだけでなく土や水の中などどこにでもいる菌だと知ってもらえたと思います。
一歳過ぎたお子さんには、問題なくはちみつは食べてもらえるので、美味しいはちみつを楽しんでほしいと思います。